アップル対エピック訴訟、アップルにアプリ内課金規約見直し命令

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2020年8月に人気ゲーム「フォートナイト」の開発元エピック・ゲームズはカリフォルニア北地区の連邦地裁で「アップストア」のアプリ内課金を巡って、アップルを反トラスト法(独占禁止法)違反と訴えた。今年の9月に地裁は最終の判決を下した。アップルにアプリの開発者がユーザーを外部の決済方法に誘導するよう求める命令を出した。一方で、「アップルはモバイルゲーム市場を独占している」という立場を認めず、アップルの決済システムを回避して、契約違反したとして、エピックに30%(約3億8千万円)の手数料をアップルに支払うよう命じた。この一審は双方ともに負傷の痛み分けとなった。

モバイルゲーム市場にアップルのシェアは50%台程度にとどまっている。アプリの開発者は「アップストア」に有料のアプリとアプリ内課金としてアプリを登場すると、規模開発者により、課金手数料が15~30%かかる。大手開発者のエピックの場合は30%。この高すぎる手数料を問題として、エピックは「アップルが独占税、市場独占」と主張していた。だが、判事は[高い利益率を受けることだけで独占禁止法違反を証明するできない。成功することは違法ではない]と判断した。同時に、アップルが外部誘導を禁止することについて、「競争を妨げている行為」を認めた。

アップルは今月に日本の公正取引委員会との合意でSpotify, Netflix, Kindleなど大手企業の人気アプリが独自の課金手段を導入することを容認した。アプリ課金手数料収入がかなり減ることになって、「アップストア」が打撃を受けることになる。

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